こんにちは、YAMAORI管理人です。
なかなか、寒波が来ず温かい冬を過ごしております。急に単発でやってくる寒波に休みを合わせられる筈も無く、悶々とした日々です。
今回、寒波なぞ来ずとも、もしかしたら谷底には素敵な氷が張っているのではないかと言う淡い期待を胸に抱いて、阿蘇へ出かけました。
登山開始
前日の夜に仙酔峡の駐車場で車中泊をして、翌朝、阿蘇の赤ガレ谷へ向けて出発。
下から見上げる鷲ヶ峰にはうっすら白い雪が斑に付いていて、黒い岩峰と色の対比が美しい。谷筋へのアプローチ中は、疎らながらも白く染まった山の斜面の淋しげな美しさに終始見惚れていました。
関門付近
アイゼンを装着します。
左岸にレリーフがあります。
ここまで、全く氷が無く不安が募ります。

赤谷と赤ガレ谷の分岐


ここで氷結の良い方へ行こうという魂胆でここまで来ましたが、なんと、どちらにも氷らしき物が見当たらない。赤谷の方はチョックストーンまで岩肌がハッキリと見えていました。
ドライでも登りやすそうな赤ガレ谷の方へ進みます。

氷の張っていない滝の岩肌にアイゼンの爪を突き立てて登ります。普通のクライミングとは明らかに違って力を加えるポイントが自分の足のつま先よりもかなり前にあるので、そのギャップに悪戦苦闘しながら何とか登りきって、滝の落口の平らな場所で肩絡みで相棒を引き上げます。
阿蘇

初めの滝を越えた先に見えるのは氷の無い大滝の滝裏の窪みでした。
絶望しました。あのハングは越えられない。そう思って右岸から高巻けないかと思案し、枯れた枝沢を少し登って慎重にトラバースしてロープを伸ばします。
途中の岩の出っ張りにランニングを取るのですが、テストで結んだスリングを少し強く引っ張ると、人の頭ぐらいの岩が剥がれ落ち、とてもでは無いが支点として荷重出来る状態ではありません。
シビアなトラバースに精神が耐えきれずに引き返す事を決断。撤退です。

再び悪いトラバースを戦々恐々と引き返して何とか大滝の正面まで降り立つ事が出来ました。きっとここに氷がびっしりと立派に張れば登れるんだろう。なんてタラレバを考えながら辺りを散策すると、なんと、左岸の斜面に綺麗なペツルのハンガーが設置されている。間隔の狭いピン間だったのでエイドでも容易に上がれそうでしたが、時間切れ、おめおめと来た道を引き返しました。
情報不足、準備不足、氷結不足、実力不足。

足りない物が多いな、と内心ほくそ笑みながら、最初の滝を懸垂下降するためにロープを捌きました。
谷を詰め上がる事は叶いませんでしたが、阿蘇の懐に入っている時間はとても幸せでした。
充実の山行。