立山。
日本山岳浪漫、山岳信仰の中心地の様な山。
遠い地より、いつかは、いつかはと思っていた場所。
立山曼荼羅では地獄とされる場所、剱岳。
室堂から剱沢へ至り、源次郎尾根より剱岳山頂へ。
晴天の立山雄山参拝に始まり、滑落や、疲労困憊。
色々な事を経験する事が出来た。
終始、山岳の懐に抱かれるような登山で、とても幸福だった。
山は美しい。
この一言に尽きる山行だった。
8/3 移動日
8/2の夜に福岡を出発し、車で富山を目指す。約13時間のドライブ。
目指すのはグリーンビュー立山。
石井スポーツ富山店
長旅の後に富山に入り、石井スポーツ富山店にて、足りないものを調達する。
旅先ではいつもいつもお世話になっている石井スポーツ。初の富山店、もう日本全国殆どの店舗に行ったのではないか?
グリーンビュー立山
至高の宿だった。
広々とした和室、趣向を凝らした飽きない夕食と、飲み放題のお酒の数々。




地酒、畳張りの大浴場、長旅の疲れが全て癒された。
畳の風呂は初めてだった。
酔いに任せてふかふかの布団に沈んだ。
8/4 朝、室堂へ


8時台前半発のケーブルカーで美女平へ。
とても大きくて重たい荷物を背負っていたので、前にからい直すのに難儀した。
幸いにもケーブルカーでは座席に座る事が出来たので小休止を取ることが出来た。
ケーブルカーからバスに乗り継ぎいだ。
バス道中の車窓からは弥陀ヶ原の美しい湿原を見下ろす事が出来る、立山の森林の懐の深さに何故だか安心感を覚えた。
称名滝も見る事が出来るポイントがあるのだが、生憎の曇天。
「曇っていたら、そのまま通過します」
バスの運転手さんの言葉通りの結末で、称名滝を見る事が出来なかった。
室堂着
室堂バスターミナルに着いて、お手洗いをすませて一息つくと、どうも小腹が空いている事に気が付いた。
同行のKも同じ様子で、私たちは腹ごしらえをしたいと思って室堂バスターミナルの狭い建物の中を食事を求めて右往左往していた。すると、立ち食い蕎麦のお店が目に留まり迷わずに入る事にした。

とても美味しい蕎麦で小腹を満たす事が出来た。山菜の素朴な味と蕎麦の優しい風味にホッと一息つく事が出来て大満足の朝食であった。
立山雄山を目指して
室堂バスターミナルを出ると、眼前に飛び込んで来たのは、雄々しく、鎮座する様に聳える立山連峰の美しく連なる峰々の姿であった。


今からあの峰を歩き、遥か先の剱沢を目指すのだと思うと、気が引き締まる思いと同時に、胸の高鳴りを抑えられない期待感を感じた。
きっと良い旅になる。

そう確信めいた気持ちを抱いて出発した。
日差しがとても強かったので、Kから拝借した日焼け止めをこれでもかと顔面と両腕と首にも忘れずにベタベタと塗りたくった。
私はいつも下山後は酷い日焼けのせいで、風呂で、傷口に塩を塗り込むが如し痛みに喘いでいるので、今回はそれを防為にぐ入念に塗りたくった。

一の越
一の越に着くと、腰を下ろしている人集りが目立っていた。
軽装の人、重装備の人、十人十色の格好と雰囲気を纏った人たちが居た。
この場所来た背景や、思想が違う人達が集まり、雄山と言う同じ頂きを目指しているのだと思うと少し感慨深い。
山荘で買ったポカリスエットを二人で分け合う。疲れた身体に染みる。五臓六腑に染み渡るとはこのことである。

一の越から雄山まではこれまでの舗装された道とは異なり、いよいよ山登りが始まるので、サンダルではリスクがあるでしょう。
標高もそこそこに高いので、慣れていない人はマイペースでゆっくりゆっくり、えっちらおっちら進むといい。
ペースが遅いからと言って嫌な顔をする人間はそうは居ないだろう。
私たち二人もいよいよ荷物の重さが苦になってき始めていたので、えっちらおっちら鈍足で、雄山を目指した。


立山雄山山頂(3003m)

山荘に到着。
荷物を降ろして空身で山頂へ向かう。



峰本社のおわす山頂へ立つために、山頂峰本社直前の門所で700円を納め、御札を頂き、いよいよ登拝。


峰本社の周りには人が数人座れるくらいの広さがあり、この時期には座って、神職さんのお祓いを受けることが出来る。
私たち二人も頭を垂れ、神職さんに立山におわす神々へ祝詞を奏上して頂いた。
お祓いの後、神職さんの講談後は万歳三唱。
とても晴れやかな気持ちで、峰本社を降りた。

山荘にてコーラ調達。これも二人で分ける。死ぬるほど美味しい。
大汝山(3015m)へ


立山連峰最高峰の大汝山(3015m)へ向かう。
殆どの人が雄山までで、来た道を下山するのだろうか、大汝山へ向かう分岐からは人がめっきり減った。

それでも、大汝山山頂には人集りがあった。
少し休憩して、剱沢までの道のりを再び歩き始める。
山頂で休憩したので、直下の休憩所はスルー。
富士ノ折立(2999m)
剱岳と同じ高さのこの山には、かつて富士権現が祀られていたという。

分岐に荷物をデポして山頂へ、少しの岩場歩きの後に山頂へ到着。美しくも、どこか恐ろしげな山容の剱岳がよく見えた。
真砂岳(2861m)


富士ノ折立を下り、真砂岳へ登り返す。
ここまで来ると、少し疲れてきたのか、荷物がとても重く感じる。
真砂岳山頂は、外国人の集団がいて、腰を下ろせそうに無くスルー。

別山(2874m)
1日目、最後のピーク。



そろそろ、疲れも限界を迎えそうで、斜面をくだる時に少し膝が笑っている感じがあった。

お社を拝して、足早に剱沢へ下る。


この時にはもう、剱沢小屋でビールを買う事しか頭にない。
剱沢テント場

剱沢で幕営し、受付を済ませて、剱沢小屋へビールを調達しに行く。


二本買ったビールの内の一本は剱沢小屋の看板の裏で剱岳を眺めながら空けて、残りはテントへ持ち帰った。
本当に毎回思うのだが、この缶ビールは、この世の中で一番の美味である。
テントでは相方Kと明日の期待のあれこれを談笑しながら、ビールを飲んで、飯を食した。
尾西のきのこご飯と、あまのフーズのクリームシチューの組み合わせはひっくり返るくらいの美味であった。
日が落ちる前にシュラフに包まり就寝。
充実の一日目。